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2014/12/26

キリストにまつわる香り

クリスマスのこの時期にぴったりなので、キリスト降誕にまつわる2つの香りについのストーリーを記したいと思います。
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カトリック系幼稚園の時くりかえし聞かされ、そしてまだ大切に持っている本。
イヴには必ずキリスト降誕劇を子ども達が演じました。私は確か天使その3だったかな。子どもながらに聖なるものを感じた不思議な体験。
小学校高学年からはプロテスタント系の日曜学校に通いましたが、カトリックの教えとはやはり違うと感じました。



・・・・・キリストが生まれたとき、東方の三賢人(博士)がイエス誕生の馬屋で、神の子にもっとも価値あるものがふさわしいと考え、黄金と乳香没薬を捧げました。黄金は『偉大な商人』の象徴であり、没薬は『偉大な医者』、乳香は『偉大な預言者』で、三賢人は、キリストがどれを好むかを試したそうです。もちろんキリストは乳香=フランキンセンスを選んだ。・・・・・ ということです。
どちらも多用し、大好きな香り。その歴史を紐解くと ここには書けない程です。
気候も風土も違う彼の地で、力強く育んだその樹液は"植物の血"そのものですね。

フランキンセンスFrankincense オリバナム Olibanum
学名: Boswellia sacra
和名: 乳香
カンラン科ボスウェリア属/水蒸気蒸留法 / 使用部位: 樹脂/ノート: ベース
紀元前の昔から宗教用の薫香として祭壇などに使用されている。
そのスモーキーな香りは、不安を和らげ哀しい心を慰める(鎮静・強壮・抗うつ)他、
美容用として組織細胞再生・活性(しわやたるみの改善や老化した皮膚の活性化)等。
樹木は中東や、アフリカのほか、インドや中国に分布しており、産地により生育する種が異なっており、その種により芳香のことなるフランキンセンスが採取されている。


ミルラ Myrrh
学名: Commiphora myrrha
和名: 没薬
カンラン科コンミフォラ属/水蒸気蒸留法 / 使用部位: 樹脂/ノート: ベース
乳香と共に紀元前の昔から宗教用の薫香として使用されている。
甘苦く芳醇な香り。そのス気持ちを落ち着かせやる気を引き出す。
また、駆風や健胃作用で下痢や胃酸過多を改善したり、
免疫力を高めたり呼吸器系の痛みや炎症を和らげる作用(殺菌・抗炎症・去痰)も。
肌へは抗酸化作用が働き肌の老化を防ぐ。
防腐効果が高いため、古代エジプトではミイラづくりにも用いられた事はあまりにも有名。


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ところで、今日12月26日は 
St Stephen’s Day 聖ステファノ殉教者の記念日。
昔、Ireland でたまたま遭遇した祭りで、その日は祝日とされてました。 
今年久しぶりに行ったDublinで彼の物語に再会しました。
紅顔の美青年だった彼は、キリスト教徒では初めての殉教者だったそうで、その厚い信仰心ゆえ、反キリスト派から罪をきせられ、冒とく者として石打ちの刑に処せられたとあります。
ステファノという名は、ギリシャ語で「冠」。キリストが昇天してから数年後の事だったようです。
(使徒言行録 6:8-10、7:54-60)